ETFを始める際に、多くの人が悩むのが「米国ETFと日本ETF、どっちを選べばいいの?」という問題です。

どちらも少額から分散投資が可能で、長期資産形成に向いていますが、仕組みや税制、使い勝手には明確な違いがあります。

この記事では、米国ETFと日本ETFの特徴や違いをわかりやすく比較し、初心者がどちらを選ぶべきか、目的やスタイルに応じた判断基準を解説していきます。

ETFとは?基本をおさらい

ETF(Exchange Traded Fund/上場投資信託)は、証券取引所に上場している投資信託です。

  • 米国ETFの例:VOO(S&P500連動)、VT(全世界株式)、VYM(高配当株)
  • 日本ETFの例:1306(TOPIX連動)、2558(S&P500連動・円建て)、1478(日本高配当株)

米国ETFと日本ETFの主な違い

項目米国ETF日本ETF
上場市場米国(NYSE・NASDAQ)日本(東証)
通貨米ドル建て日本円建て
投資対象米国・全世界など日本株・米国株連動など
為替リスクあり基本なし
売買手数料証券会社により異なる無料化が進んでいる
配当金受取ドル建て・二重課税の可能性円建て・税制がシンプル
信託報酬非常に低コスト商品により差がある
情報開示英語中心日本語で入手可能

米国ETFのメリット・デメリット

メリット

  • 低コスト
  • 分散性が高い
  • 規模が大きく安心感がある
  • 高配当ETFも充実

デメリット

  • 為替リスクがある
  • 二重課税の可能性
  • 英語情報が多い
  • 為替手数料がかかる

日本ETFのメリット・デメリット

メリット

  • 円建てで簡単に買える
  • 税制がわかりやすい
  • 自動積立にも対応する商品あり
  • 日本語で情報が得られる

デメリット

  • 信託報酬がやや高め
  • 商品数が限られている
  • 流動性が低い場合がある
  • 配当利回りが控えめ

目的別のおすすめ

  • 世界分散・長期運用重視:米国ETF(例:VOO、VT)
  • 円建てで管理・リスク回避:日本ETF(例:2558、1475)
  • 高配当狙い:VYMや1478の併用
  • 初心者で簡単に始めたい:日本ETF(例:1306)

ハイブリッド戦略もおすすめ

つみたて感覚で日本ETFを積立しつつ、米国ETFで成長を狙うなど、通貨や税制を分散させた戦略も有効です。

FAQ

  • 利回りの違いは? → 指数が同じなら基本は同様。ただし為替影響あり
  • NISAで買える? → 一般NISAは両方可。新NISAは一部制限あり
  • 日本の証券口座で米国ETF買える? → はい。楽天・SBI・マネックスなど対応

まとめ

米国ETFと日本ETFにはそれぞれ異なる特徴と利点があります。

「どちらが優れているか」ではなく、「どちらが自分の目的に合っているか」を基準に選びましょう。