高配当株に投資する際、多くの投資家が悩むのが「日本株と米国株、どちらを選ぶべきか?」という点です。それぞれにメリット・デメリットがあり、自分の投資スタイルや目的によって最適解は変わってきます。
この記事では、日本株と米国株の高配当銘柄の違いを、利回り・増配傾向・税金・為替・配当頻度などの切り口から比較し、あなたに合った選び方を解説します。
日本株の高配当株の特徴とメリット
主な特徴
- 配当利回りが相対的に高い(3~5%が多い)
- 為替リスクがなく、円建てで完結
- 配当は年1~2回が一般的
代表的な日本の高配当銘柄(2025年時点)
銘柄名 | 業種 | 配当利回り | 特徴 |
---|---|---|---|
JT(日本たばこ産業) | 食品・タバコ | 6.1% | 連続増配、高配当の代表銘柄 |
三井住友フィナンシャルグループ | 銀行 | 4.5% | 安定した配当と業績 |
オリックス | リース・不動産 | 3.9% | 株主優待も人気 |
メリット
- 為替リスクがないため、初心者でも安心
- 日本株のほうが情報が集めやすく、企業の状況を把握しやすい
- NISAや特定口座での税制優遇を活かしやすい
米国株の高配当株の特徴とメリット
主な特徴
- 配当回数が多く、年4回(四半期ごと)が一般的
- 連続増配企業が多い(10年以上〜50年以上も)
- 長期的な株主還元意識が強い
代表的な米国の高配当銘柄(2025年時点)
銘柄名 | 業種 | 配当利回り | 特徴 |
---|---|---|---|
ジョンソン&ジョンソン(JNJ) | ヘルスケア | 3.2% | 60年連続増配の実績 |
コカ・コーラ(KO) | 食品・飲料 | 3.1% | 堅実なキャッシュフローと高ブランド力 |
ベライゾン(VZ) | 通信 | 6.5% | 高利回りだが業績リスクに注意 |
メリット
- 連続増配実績が多く、インカム+成長の両取りが期待できる
- 高配当ETF(VYM・HDVなど)も豊富で分散しやすい
- 四半期配当で再投資がしやすい
比較表:日本株 vs 米国株の高配当株
比較項目 | 日本株 | 米国株 |
---|---|---|
為替リスク | なし | あり(円安・円高の影響) |
税金 | 配当約20%(国内課税) | 米国で10%源泉+日本で20%課税(二重課税調整あり) |
配当回数 | 年1〜2回 | 年4回が一般的 |
情報収集 | 容易(日本語中心) | 英語が必要、難易度高め |
増配傾向 | 安定重視、増配はやや少なめ | 連続増配の企業が多数 |
こんな人は日本株・米国株どちらが向いている?
日本株が向いている人
- 為替リスクを避けたい
- 日本企業の情報をもとに判断したい
- 配当金を生活費として活用したい
米国株が向いている人
- 連続増配企業に長期投資したい
- ドル資産を形成したい
- 配当金を再投資して複利効果を高めたい
ハイブリッド戦略:日本株+米国株で分散する
日本と米国の高配当株は、それぞれに強みと弱みがあります。
そのため、両方をバランスよく保有することで、安定性と成長性の両方を狙う戦略が有効です。
例:ポートフォリオの組み方
- 日本株:JT、オリックス、三井住友など
- 米国株:JNJ、KO、P&G、HDV、VYMなど
- NISA枠は日本株、特定口座で米国ETF など使い分け
よくある質問(FAQ)
Q. 為替リスクが怖いのですが、米国株は避けるべき?
A. 長期投資であれば、為替変動の影響は相殺されやすく、あまり過度に恐れる必要はありません。円安局面では逆に有利になります。
Q. 二重課税はどうなりますか?
A. 米国株の配当には米国で10%の源泉徴収がありますが、確定申告時に外国税額控除を活用すれば二重課税は回避可能です。
Q. 情報収集はどうすればいい?
A. 日本株は証券会社のスクリーニングや会社四季報、米国株はSeeking AlphaやIRページ、翻訳ツールを活用しましょう。
まとめ:日本株と米国株、それぞれの強みを活かす投資を
どちらが優れているかではなく、自分の目的や投資スタイルに合った選択をすることが大切です。
日本株は安定配当と為替不要の手軽さが魅力。
米国株は増配実績とドル建ての成長性が光ります。
両者の違いを理解した上で、リスクを抑えつつ資産を育てていきましょう。
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