DMM FXの両建ては可能?仕組み・メリット/デメリットとリスクを実例で徹底解説

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【結論】DMM FXで両建ては可能。ただし常用は非推奨

同一通貨の買い・売りを同時に持つ両建ては、短期的に損益変動を抑える選択肢です。しかし実務では、証拠金が双方で必要スプレッドが2回分スワップ逆ザヤなどでコストが積み上がり、維持率が下がって追証・ロスカットにつながるリスクもあります。本記事は、DMM FXのルールに沿った仕組み・コスト・使いどころ・代替案まで、今日から判断に使える形で徹底解説します。

この記事で分かること
  • DMM FXで両建ては可能か、その前提と注意点
  • 証拠金・スプレッド・スワップが口座に与える影響
  • 両建てのメリット/デメリットと使うべき/避けるべき場面
  • 維持率・追証・ロスカットとの関係と実戦シミュレーション
  • 初心者でも実装できる安全運用のルール化代替戦略

両建ては可能?:可否・前提・基本ルール

  • 可否:DMM FXは同一口座・同一通貨ペアの両建てが可能です。
  • 証拠金:買い・売りの両方に必要証拠金が発生します(維持率は合算影響)。
  • コスト:新規時のスプレッド×2、保有中はスワップ逆ザヤが生じやすいです。
  • 判定:維持率100%未満で追証50%以下でロスカットの可能性があります。

「同数量を買いと売りで持てば値動きが相殺されて安全」という誤解が多いですが、評価損益は相殺されても、証拠金と日々のコストは相殺されません。このギャップこそが両建て最大の落とし穴です。

コスト構造の理解:スプレッド・スワップ・機会損失

コスト項目 両建てでの特徴 口座への影響 対策
スプレッド 新規で買い・売り双方に発生(2回分) 建てた瞬間から損益がマイナス寄り 枚数を分割し、必要最小限のみ建てる
スワップ 受取<支払になりやすく、逆ザヤ化 保有時間が伸びるほど日々コストが増加 時間制限を設け、短時間の防御用途に限定
必要証拠金 両側に発生し、維持率が下がりやすい 追証・ロスカットのリスクが上昇 総ロットを抑制し、アラート運用

メリットとデメリットを整理

メリット

  • 不確実な局面で一時的に損益変動を緩和できる
  • 反転を待つ間の時間稼ぎ(短期限定)
  • 利確や損切りの分割調整に利用できる

デメリット(重要)

  • スプレッド×2でエントリー時点から不利
  • スワップ逆ザヤで日々コストが嵩む
  • 必要証拠金↑→維持率↓で追証・ロスカット接近
  • 判断の先送り癖がつきやすい(心理的罠)

※スマホでは横にスライドしてカードを確認できます。

維持率が落ちる理由:計算式とシナリオ

証拠金維持率=(純資産額 − 注文証拠金) ÷ 必要証拠金 × 100

両建てでは必要証拠金が増加しやすく、同時にスワップ逆ザヤで純資産が日々低下。分子は下がり、分母は上がり、維持率が落ちやすい構造です。

場面 状態 維持率への影響 対処
建てた瞬間 スプレッド×2で損益マイナス 純資産わずかに低下→維持率微低下 最小枚数・短時間に限定
保有継続 スワップ逆ザヤが日々蓄積 純資産低下→維持率低下 時間制限で長期放置を避ける
相場急変 スプレッド拡大・滑り 一時的に維持率が急落 イベント前は規模半分が原則

使いどころと回避ポイント

相対的に使ってよい場面

  • 突発ニュースで短時間の一時防御に使う
  • 利確・損切りの分割調整をしたい時
  • 節目での反転確認までの“数十分〜数時間”限定

避けるべき場面

  • 損切りの代替として常用する
  • イベント前後に長時間放置する
  • 証拠金が薄い状態で多枚数の両建て

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“やるなら”の最低限ルール:損失限定テンプレ

  1. 時間制限:両建ては最長○時間まで。超えたら強制解除。
  2. 規模制限:片側は反対側の1/2まで。総必要証拠金で維持率120%以上を死守。
  3. 先に損切り:IFD-OCOで建てると同時に損切りを置く(後付け禁止)。
  4. アラート:維持率100%/70%に通知。通知=即アクションの合図。
  5. イベント管理:高インパクト前は規模半分、週またぎは建玉縮小が原則。

数値で体感:等リスク固定+短時間防御

例:残高10万円、許容損失1%=1,000円、想定損切り20pips、USD/JPYで1万通貨=1pips約100円。
ロット=1,000 ÷ (100×20)=0.5万通貨。まずは片建て0.5万通貨で入り、急変時に短時間だけ0.2〜0.3万通貨の反対ポジを合わせ、落ち着いたら優先方向に寄せて解除“時間+規模+損切り”の三点固定が要点です。

よくある誤解と事実

誤解1:両建ては“安全”

評価損益が相殺されても、証拠金と日々コストは相殺されません。維持率悪化に注意。

誤解2:ロスカットは起きない

スプレッド拡大・滑り・逆ザヤ蓄積で、ロスカット域に到達し得ます。

誤解3:初心者に向く

判断を先送りにしがちで、ルール化の徹底が難しい。代替策を優先。

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代替戦略:“両建てなし”でも守れる仕組み

  • 等リスク固定(1〜2%)でロット計算 → 過大ロットを禁止
  • IFD-OCOで発注と同時に損切り先置き
  • イベント前は規模半分、週またぎは建玉縮小
  • 分割決済で一部利確 → 残りは建値ストップへ
  • 価格&維持率アラート(100%/70%)で早期対応

ケース別シナリオ:両建てを使う/使わないの判断

第一パートで触れた通り、両建ては“短時間の防御用途”に限定するのが基本です。ここでは、実際によくある4つの局面をカードにまとめ、採るべき行動を即断できるように設計します。

局面A:急なニュースで乱高下

  • まずは規模半分に縮小(分割決済)。
  • 情報確認の間だけ、少量の反対ポジで一時防御。
  • 内容が判明したら優先方向へ寄せて解除
  • 放置はNG:時間制限(30〜120分)必須。

局面B:節目で反転か継続か判断待ち

  • 先に損切りを確定(IFD-OCO/トレール)。
  • テストで小ロットの反対ポジ→5〜15分観察。
  • 継続と判断ならヘッジ解除→本線に寄せる。
  • 迷いが続くならノーポジ時間を作る。

局面C:イベント前(CPI/雇用統計/要人発言)

  • 基本は縮小(規模半分〜ゼロ)。
  • 両建ては原則使わない(拡大スプレッド対策)。
  • 入るなら指標後の収れんまで待機。
  • 週またぎも同様にギャップ対策で縮小。

局面D:損切りの代替として使いたくなった

  • 即NG。判断先送り=コスト累積
  • 損切りを執行→再エントリーを検討。
  • 「等リスク固定」でロット・距離を再設計。
  • ルール化:両建て=短時間防御のみ

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解除戦略:“3手先”まで決めてから建てる

両建てのままでは日々コスト維持率低下が進むため、建てる前に解除の順番までセットで決めます。下記の三択を、価格の進み時間制限で分岐。

解除プラン1:本線温存

  • 小ロットのヘッジを先に外す。
  • 本線は建値ストップへ繰上げ
  • 以後は分割決済で利益を守る。

解除プラン2:どちらも半分

  • 両側を同時に半分縮小して維持率回復。
  • プライスタグに応じて残量を本線へ寄せる。
  • 時間が来たら強制解除(放置防止)。

解除プラン3:一旦ゼロへ

  • 全決済→ノーポジに戻す。
  • 環境を再評価→小さく再入場
  • メンタル負荷が高いと感じたら最優先。

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口座規模別:現実的なロットと“余力”の目安

下表は、口座残高・損切り幅・リスク1%を前提にした概算ロットと、両建て時に確保しておきたい余力バッファの目安です(USD/JPYで1万通貨=1pips約100円目安)。実際のレートや通貨で異なるため、毎回再計算を。

口座残高 損切り幅 リスク1% 概算ロット(片建て) 両建て時の余力バッファ 運用メモ
50,000円 20pips 500円 約2,500通貨 最低でも+20,000円 少額帯は両建て非推奨。片建て限定で練習。
100,000円 20pips 1,000円 約5,000通貨 最低でも+30,000円 ヘッジは極小時間制限で。
300,000円 25pips 3,000円 約12,000通貨 最低でも+80,000円 分割建て+建値繰上げでリスクを抑制。
500,000円 30pips 5,000円 約16,000通貨 最低でも+150,000円 イベント前は規模半分が原則。

日々コストの現実:スワップ逆ザヤ+拡大スプレッド

両建ては「止血」にはなりますが、傷は広がる設計です。仮にUSD/JPYを各1万通貨で両建てした場合のイメージを下に示します(数値は概念例)。

要素 影響 累積リスク 対策
スプレッド 建て瞬間に往復分のコスト 短時間でもジワッと損失 最小ロット最短時間を徹底
スワップ 受取<支払で毎日マイナス 日数×ロットで積み上がる 時間制限で放置回避
必要証拠金 両側に発生→維持率低下 追証/ロスカットが近づく ヘッジは小量+短時間のみ
拡大スプレッド 指標・早朝で広がりやすい 想定以上の損益悪化 イベント前は規模半分

追証を出さない日次フロー:“定時点検”で未然防止

  1. 始業前(準備):経済指標を確認→高インパクトは規模半分ルール。
  2. エントリー前等リスク固定でロット算出→IFD-OCOで損切り先置き
  3. 保有中:価格通知+維持率70%目安でアラート。
  4. イベント1時間前:建玉縮小・ヘッジ禁止(防御は決済で)。
  5. 日次クローズ前:含み損が大きい順に部分決済で軽くする。

スマホアプリ活用:“設定だけ”で事故率を下げる

設定すべき機能

  • 価格通知×2本(利確帯/損切り帯)
  • 維持率アラート(100%/70%)
  • クイック決済ショートカットの配置
  • ワンタップ設定の誤発注防止を確認

やりがちなミス

  • 両建てを損切りの代替にする
  • 通知オフで気づくのが遅れる
  • イベント前に規模を増やす
  • トレール未設定で利益を逃す

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トレードメモの型:“意思決定の文章化”が最強

テンプレ(コピーして使える)

【日時/相場環境】○/○ ○:○  指標:有/無 方向:上/下 ボラ:低/中/高
【狙い/根拠】○○ブレイク/戻り売り/押し目買い
【リスク設計】口座残高×1%=許容損失○円/損切り○pips/ロット○通貨
【実行】IFD-OCO登録(利確○pips/損切り○pips)/分割決済:有
【両建て】原則なし。使うなら小量・最長○分で解除、解除プラン1/2/3
【結果/反省】○○。次回の改善点:○○
  

“両建てに頼らない”ための発想転換

  • 先に損切りを置く=両建ての要否が減る
  • 分割エントリー/分割決済=反転の揺れを設計で吸収
  • 指標前は縮小=予測より回避を選ぶ
  • 統計の裏取り=“感覚”で両建てを作らない

応用ケーススタディ:“短時間ヘッジ”の設計図

第二パートでは「両建ては防御に限る」を前提に、局面別の原則を示しました。ここからは、実務で迷いを潰すための“応用シーン”をさらに深掘りします。下の4カードは、建てる前に解除まで決めるという思想を、具体的な動作手順に落とし込んだものです。数分〜数時間の短期で完結させ、放置を絶対にしないことが前提です。

シナリオ1:トレンド追随 × 一時ヘッジ

  • 本線ロング0.5万通貨。押し目が深く不安。
  • 戻り確認までショート0.2万でクッション。
  • MA回帰で先にショート解除→ロングは建値繰上げ。
  • 合計時間60分以内を上限に固定。

シナリオ2:逆行で捕まった × 逃げの設計

  • ロング0.5万で逆行。半分決済で必要証拠金↓。
  • 残りに対しショート0.2万で一時ヘッジ。
  • 戻らなければ全決済→ノーポジへ撤退。
  • 「期待」ではなく時間制限で切る

シナリオ3:指標直後の荒れ相場

  • 原則は縮小&様子見。入るなら最小ロット。
  • 上下に振れる間はヘッジを増やさない
  • 収れん後に本線へ寄せてヘッジ解除
  • 拡大スプレッドに要注意。

シナリオ4:週またぎ・早朝のギャップ対策

  • 週末は規模半分〜ゼロが原則。
  • どうしても維持なら最小ヘッジで短時間のみ。
  • 週明け直後の気配を見て速やかに片建てへ。
  • ギャップ時の滑りを前提に考える。

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数値比較:“放置コスト”の現実

両建ては「時間が味方しない」構造です。以下は概念的な比較表で、同一通貨を各1万通貨で両建てしたと想定した場合のイメージです(実数は通貨・時期で変動)。目的は、“短時間で終える意義”を定量感で掴むことです。

保持時間 新規時コスト(スプレッド) 日次コスト(逆ザヤ想定) イベント拡大リスク 総評
〜30分 小(往復分) 極小 低(指標直後は除く) 許容範囲。短時間ヘッジの本来の形
4時間 中(逆ザヤ累積) 中(要人発言など警戒) 放置は不可。解除プランを実行
24時間〜 大(日数×ロットで増大) 高(拡大スプ・ギャップ) 非推奨。両建ての価値が薄れる

※数値はイメージです。実際の条件は通貨・時期・レートで変動します。

12チェック:“事故を呼ばない”ための定点観測

  1. 等リスク固定(1〜2%)でロット計算を毎回実施。
  2. IFD-OCOで損切りを先置き(後付け禁止)。
  3. イベント前は規模半分、週またぎは縮小が原則。
  4. 両建ては短時間のみ。時間上限を事前に決定。
  5. ヘッジ側は本線の半分以下のロットで。
  6. 維持率100%/70%でアラート。通知=即アクション。
  7. 分割決済を使い、利益の一部を確保→建値繰上げ。
  8. 連敗時は自動で規模半分(連勝で戻す)。
  9. スマホのクイック決済ショートカットを常用位置に。
  10. 日次クローズ前に薄くする(必要証拠金を軽く)。
  11. 「両建て=防御」以外の目的には使わないと明文化。
  12. 週1回、取引メモで“先送り癖”の兆候を点検。

代替オプションの再整理:“両建てなし”でも守れる

発注・リスク設計

  • 分割エントリーで価格の揺れを吸収
  • OCOで利確・損切りをセット
  • 建値ストップでリスクを縮小
  • ボラ高は距離広め×ロット小さめ

メンタル・運用ルール

  • 時間で切る(○分・○時間で強制終了)
  • 連敗時は休む(翌日までフリーズ)
  • “取り返す”は禁止ワード
  • 週末に統計検証→翌週の改善へ

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まとめ:“短時間・小量・先に損切り”でしか両建ては活きない

両建ては「守り」のつもりでも、証拠金の二重負担スワップ逆ザヤのせいで、時間が経つほど口座を削る設計です。価値があるのは、短時間の荒れをやり過ごすクッションとして小量を当て、収れん後にすぐ解除する使い方だけ。
そのために必要なのは、等リスク固定・IFD-OCO・時間&規模の上限という3点の事前設計です。これらを守れば、“両建てに頼らない”運用でも十分に損失を限定し、再現性のあるトレードを積み上げられます。
最後にもう一度――両建ては“最後の一手”。常用しない。この一行を、取引ノートの最上段に固定しておきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. DMM FXで両建ては可能?ルール上の制限は?
可能です(同一口座・同一通貨ペアで買い/売りを同時保有)。ただし両側に証拠金が必要で、スプレッド×2スワップ逆ザヤによりコストがかさみます。運用としては短時間の防御に限定するのが現実的です。
Q2. 両建てにしておけばロスカットは避けられますか?
いいえ。評価損益の相殺が起きても、必要証拠金の増加逆ザヤの累積維持率が低下し、追証やロスカットに至る可能性は残ります。“短時間・小量”+解除プランが前提です。
Q3. どのくらいの時間まで両建てを維持してよい?
明確な上限はありませんが、“最長○分〜○時間”と自分ルールで固定し、超えたら強制解除にしてください。時間が味方しないのが両建ての本質です。
Q4. 初心者が両建てを学ぶメリットは?
「守りの発想」を学べる一方で、常用は非推奨です。まずは等リスク固定IFD-OCO分割決済などの代替策で“両建て不要”な設計を身につける方が上達は早いです。
Q5. どのくらいのロットなら安全に試せる?
口座残高×1%=許容損失を基準に、想定損切りpipsから等リスクロットを算出してください。ヘッジ側は本線の半分以下、かつ時間制限を組み合わせるのが原則です。
Q6. “ヘッジを増やして耐える”のはアリ?
非推奨です。必要証拠金↑+逆ザヤ累積で、維持率が悪化します。耐える発想ではなく、縮小→撤退→小さく再入場へ発想転換しましょう。

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