【完全網羅】LION FXで勝つ！移動平均線を使った取引手法と設定ガイド
FX取引の根幹となるトレンド分析において、移動平均線（Moving Average, MA）は最も基本的かつ強力なツールです。ヒロセ通商 LION FXは、PC版のLION FX C2、スマホアプリ共に、MAの機能が充実しており、初心者から上級者まで幅広く利用されています。本記事では、LION FXのチャートでMAを効果的に使うための設定方法から、MAを単独で使う取引手法、他の指標と組み合わせる応用手法までを徹底解説します。特に、MAを使った代表的な手法であるゴールデンクロスやデッドクロス、グランビルの法則の具体的な活用法をLION FXの環境に合わせて紹介し、トレンドに乗った安定的なトレードを実現するための知識を習得できます。
この記事の主な内容
- LION FXにおける移動平均線の種類と設定方法
- 移動平均線の期間設定の考え方と取引スタイル別推奨設定
- 移動平均線一本を使った基本的な取引手法
- 移動平均線二本（短期・長期）を使ったクロス取引手法
- グランビルの法則とLION FXでの活用法
- 移動平均線のダマシ（誤シグナル）を回避する応用手法
1. LION FXにおける移動平均線の種類と設定方法
移動平均線（MA）は、一定期間の価格の平均値を線でつないだもので、相場のノイズ（細かい変動）を取り除き、現在のトレンドの方向を明確にする役割があります。LION FXのチャートでは、複数の種類のMAを利用できます。
移動平均線の主な種類と特性
LION FXのチャートで利用できるMAは、主に以下の2種類です。
1. 単純移動平均線（Simple Moving Average, SMA）
- 計算方法： 過去の終値を合計し、それを期間の日数や本数で割って算出します。すべての価格を均等に扱います。
- 特性： 動きが滑らかで、長期的なトレンドの把握に適しています。ただし、価格変動に対する反応が遅れる「遅行性」という欠点があります。
2. 指数平滑移動平均線（Exponential Moving Average, EMA）
- 計算方法： 直近の価格に比重を置いて計算されます。古い価格よりも新しい価格の影響を大きく受けます。
- 特性： SMAよりも価格変動に敏感に反応し、トレンドの転換を早く捉えやすい利点があります。短期的な取引（スキャルピング、デイトレード）で好まれます。
LION FXでの選択のコツ
どちらを使うべきか迷う場合は、初心者の方はまずSMAから慣れることをおすすめします。価格への反応速度を重視し、短期取引を主に行う場合はEMAを選択すると良いでしょう。LION FX C2では、チャート画面から簡単にMAの種類や期間を設定できます。
LION FX C2（PC版）での移動平均線の設定手順
LION FX C2でMAを設定する手順は非常に簡単です。
- チャート画面を開く： LION FX C2の取引画面から、分析したい通貨ペアのチャートを開きます。
- テクニカル指標の追加： チャートツールバー、または右クリックメニューから「テクニカル指標」を選択します。
- 移動平均線の選択と設定： 「トレンド系」の項目から「移動平均線」を選び、表示したい線数（1本、2本など）に応じて追加します。
- 期間、種別、色の設定： 各MAに対して、期間（例：20）、種類（SMAまたはEMA）、線の色と太さを設定して「適用」ボタンを押せば、チャートに表示されます。
LION FX スマホアプリでの移動平均線の設定
スマホアプリでも、PC版とほぼ同等の設定が可能です。
- 手順： アプリ内のチャート画面を表示させ、画面下部または上部にある「テクニカル」メニューをタップします。表示された一覧から「移動平均線」を選択し、期間と種類を設定します。スマホ操作では、指で設定メニューをスクロールして直感的に操作できます。
2. 移動平均線の期間設定の考え方と取引スタイル別推奨設定
移動平均線は、設定する「期間」によってその役割と見方が大きく変わります。適切な期間設定は、取引戦略の成否を分ける重要な要素です。
期間設定の基本的な考え方
MAの期間は、そのMAが何本分のローソク足の平均価格を表すかを示します。
- 短期線： 期間が短い（例：5、10）。直近の価格変動に敏感に反応し、エントリーや決済のタイミングを測るのに使われます。
- 中期線： 期間が中程度（例：20、25、50）。短期的なトレンドと長期的なトレンドの中間的な動きを示し、サポートやレジスタンスとして機能しやすいです。
- 長期線： 期間が長い（例：75、100、200）。相場の大局的な方向性（メジャートレンド）を示します。
取引スタイル別：LION FX推奨の期間設定
LION FXで一般的に利用される期間設定の組み合わせを、取引スタイル別に紹介します。これらの期間はあくまで一例であり、通貨ペアや時間帯によって最適な設定は異なるため、過去チャートで検証（バックテスト）することが重要です。
| 取引スタイル | 主な目的 | 短期線 | 中期線 | 長期線 |
|---|---|---|---|---|
| スキャルピング | 短期的な勢いを捉える | 5（EMA推奨） | 10 or 20（EMA推奨） | － |
| デイトレード | 当日のトレンドに乗る | 20（SMA） | 75（SMA） | 200（SMA） |
| スイングトレード | 数日～数週間のトレンドに乗る | 20 or 25（SMA） | 50 or 75（SMA） | － |
3. 移動平均線一本を使った基本的な取引手法
まずは、チャートに一本のMAだけを表示させ、その傾きや価格との位置関係を利用した、最も基本的なトレンドフォロー手法を習得します。
手法1：傾きによるトレンド判断
- 判断基準： MAの傾き（角度）が現在のトレンド方向と勢いを示します。
- MAが右肩上がり： 強い上昇トレンド。
- MAが右肩下がり： 強い下降トレンド。
- MAが水平： レンジ相場（トレンドレス）。
- 取引判断： MAが右肩上がりの時は、買いエントリーのみに絞ります。MAが水平な時は、取引を見送るか、次のセクションで解説するオシレーター系指標を使ったレンジ取引に切り替えます。
手法2：MAをサポート・レジスタンスとして利用する
MAは、多くのトレーダーが意識する「平均価格」であるため、価格がMAに接近した際、支持線（サポート）や抵抗線（レジスタンス）として機能しやすい性質があります。
- 上昇トレンドの場合（買いシグナル）：
- MAが上向きであること（トレンド継続）。
- ローソク足がMAの上で推移している状況から、一時的に価格がMAまで下落（押し目）する。
- MAにタッチ、またはわずかに下回った後、再びMAを上回って反発したタイミングで買いエントリー。
- 下降トレンドの場合（売りシグナル）：
- MAが下向きであること（トレンド継続）。
- ローソク足がMAの下で推移している状況から、一時的に価格がMAまで上昇（戻り）する。
- MAにタッチ、またはわずかに上回った後、再びMAを下回って反落したタイミングで売りエントリー。
手法3：価格とMAのクロスを利用する（基本）
ローソク足がMAを突き抜ける瞬間をトレンド転換の初期シグナルとして利用します。
- 買いシグナル： ローソク足が下からMAを上に突き抜けて、そのローソク足がMAの上で確定した時。
- 売りシグナル： ローソク足が上からMAを下に突き抜けて、そのローソク足がMAの下で確定した時。
この手法はダマシが多いため、長期MA（例：200MA）でのみ利用するか、後述の2本のMAを使った手法（ゴールデンクロス・デッドクロス）と組み合わせることが推奨されます。
4. 移動平均線二本（短期・長期）を使ったクロス取引手法
短期MAと長期MAの2本を使い、その交差（クロス）をトレンド転換の強いシグナルとして利用する手法です。これは最も有名で基本的なトレンドフォロー戦略の一つです。
手法4-1：ゴールデンクロス（買いシグナル）
短期MAが長期MAを下から上に突き抜ける現象をゴールデンクロスと呼びます。下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示す強力なシグナルです。
- 発生時の相場状況：
- 短期的な平均価格が、長期的な平均価格を上回ったことを示します。
- 売り圧力が弱まり、買い圧力が強まっている状況です。
- 取引判断（買い）：
- クロスが発生した直後のローソク足が陽線で確定したタイミングで、新規買いエントリーを検討します。
- 損切りラインは、直近の安値、または長期MAを下回ったところに設定します。
手法4-2：デッドクロス（売りシグナル）
短期MAが長期MAを上から下に突き抜ける現象をデッドクロスと呼びます。上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示す強力なシグナルです。
- 発生時の相場状況：
- 短期的な平均価格が、長期的な平均価格を下回ったことを示します。
- 買い圧力が弱まり、売り圧力が強まっている状況です。
- 取引判断（売り）：
- クロスが発生した直後のローソク足が陰線で確定したタイミングで、新規売りエントリーを検討します。
- 損切りラインは、直近の高値、または長期MAを上回ったところに設定します。
クロスの「遅行性」に注意
ゴールデンクロスやデッドクロスは非常に強力ですが、MAの性質上、トレンドが転換してからシグナルが発生するまでに若干の遅延（遅行性）があります。特にレンジ相場ではダマシが多くなるため、後述の「パーフェクトオーダー」や他の指標との組み合わせで、シグナルの信頼性を高めることが重要です。
手法4-3：パーフェクトオーダー（強いトレンドの確認）
短期MA、中期MA、長期MAの3本を設定し、その3本のMAが上から順に（または下から順に）きれいに並んでいる状態をパーフェクトオーダーと呼びます。
- 上昇パーフェクトオーダー： 上から短期MA、中期MA、長期MAの順に並び、全てが右肩上がり。強い上昇トレンドの真っ只中であることを示し、この間の押し目買いは成功率が高いです。
- 下降パーフェクトオーダー： 下から短期MA、中期MA、長期MAの順に並び、全てが右肩下がり。強い下降トレンドの真っ只中であることを示し、この間の戻り売りは成功率が高いです。
LION FXのチャートでパーフェクトオーダーを確認できたら、トレンドに逆らわず、順張り（トレンドと同じ方向）で取引することが鉄則となります。
5. グランビルの法則とLION FXでの活用法
グランビルの法則は、移動平均線と価格（ローソク足）の位置関係に注目し、売買の8つのシグナルを定義した法則です。MAをサポート・レジスタンスとして利用する手法を、より体系的に整理したものです。LION FXのチャートでも、この法則に基づいたエントリーを行うことが可能です。
グランビルの法則：4つの買いシグナル
- 買いシグナル1： MAが上向き（上昇トレンド）の時、ローソク足がMAを下から上に突き抜ける。
- 買いシグナル2： MAが上向き（上昇トレンド）の時、ローソク足がMAに向かって下落するが、MAに到達する前に反発して上昇する（押し目）。
- 買いシグナル3： MAが上向き（上昇トレンド）の時、ローソク足がMAを大きく下回るが、すぐに反発してMAを上回る（行き過ぎた売られすぎからの反発）。
- 買いシグナル4： MAが下向き（下降トレンド）の時、ローソク足がMAに向かって接近してくる。この場合、下降トレンドの継続への警戒が必要。
グランビルの法則：4つの売りシグナル
- 売りシグナル5： MAが下向き（下降トレンド）の時、ローソク足がMAを上から下に突き抜ける。
- 売りシグナル6： MAが下向き（下降トレンド）の時、ローソク足がMAに向かって上昇するが、MAに到達する前に反落して下落する（戻り）。
- 売りシグナル7： MAが下向き（下降トレンド）の時、ローソク足がMAを大きく上回るが、すぐに反落してMAを下回る（行き過ぎた買われすぎからの反落）。
- 売りシグナル8： MAが上向き（上昇トレンド）の時、ローソク足がMAに向かって接近してくる。この場合、上昇トレンドの継続への警戒が必要。
LION FXでの実践的活用
グランビルの法則のシグナルの中でも、特に有効性が高いのは、強いトレンド中の押し目買い・戻り売りを示す「シグナル2」と「シグナル6」です。
- 活用例： LION FXのチャートで20MAを設定し、このMAが右肩上がりであることを確認します（シグナル2の前提）。ローソク足が20MA付近まで下落し、そこで下ヒゲの長いローソク足（ピンバー）が出現したら、反発の強いシグナルとして買いエントリーを行います。
6. 移動平均線のダマシ（誤シグナル）を回避する応用手法
移動平均線は強力ですが、レンジ相場や急激な相場変動時にはダマシ（誤シグナル）が多くなり、損失に繋がる可能性があります。LION FXの高性能なチャート機能を使い、他の指標と組み合わせることで、ダマシを回避し、勝率を高めることができます。
応用1：マルチタイムフレーム分析（MTF分析）との組み合わせ
LION FX C2のマルチチャート機能を使い、長期足のMAで大局的なトレンドを確認した上で、短期足のMAのクロスでエントリータイミングを測ります。
- 手順：
- 長期足（例：4時間足）のチャートで、20MAが上向きであることを確認し、上昇トレンドと判断する。
- 短期足（例：5分足）のチャートに切り替える。
- 短期足で一時的な下落が発生し、その後、短期MAと中期MAがゴールデンクロスを形成したタイミングでエントリーする。
- 効果： 短期足で発生したクロスが、長期足のトレンド方向に沿っている場合、そのシグナルの信頼性は非常に高くなります。
応用2：オシレーター系指標（RSI・MACD）との組み合わせ
MAがトレンドの方向を示すのに対し、オシレーター系指標は相場の買われすぎ・売られすぎの状態を示します。この2つを組み合わせることで、精度の高いエントリーが可能です。
- MAとRSIの組み合わせ例（押し目買い）：
- MA（例：20MA）が上向きであることを確認（上昇トレンド）。
- ローソク足が20MA付近まで下落し、同時にRSIが30%以下（売られすぎ）を示す。
- RSIが30%から反転し、20MAをサポートにローソク足が反発したタイミングで買いエントリー。
- MAとMACDの組み合わせ例（トレンド転換）：
- MA（例：20MA）が横ばいまたは緩やかな下向き（レンジ相場または下降トレンドの終わり）である。
- 短期MAと長期MAがゴールデンクロスを形成し、同時にMACDもゴールデンクロスを形成する。
- このダブルクロスは、トレンド転換の強力なシグナルとなり、エントリーの信頼性が高まります。
応用3：ボリンジャーバンドとの組み合わせ
ボリンジャーバンドの中央線は移動平均線（通常は20SMA）であるため、MAを補完する形で利用できます。
- MAのサポート・レジスタンス確認： 上昇トレンド中に価格が中央線（20MA）まで下落し、同時に-1σ（シグマ）ラインで反発した場合、MAがサポートとして機能していることが確認でき、買いエントリーの根拠が強まります。
- バンドウォークの確認： 価格が+1σや+2σに沿ってMAから離れながら進んでいる状態（バンドウォーク）は、強いトレンドの発生を示しており、MAのシグナルに従う順張り取引の成功率が高くなります。
まとめ
ヒロセ通商 LION FXのチャートで利用できる移動平均線（MA）は、FX取引の基盤となるトレンド分析において不可欠なツールです。SMAとEMAの特性を理解し、取引スタイルに合わせた適切な期間設定を行うことが、成功への第一歩です。
MAを活用した取引戦略の要点：
- 一本のMAは、サポート/レジスタンス、およびトレンドの方向性の判断に活用する。
- 二本のMAのクロス（ゴールデンクロス、デッドクロス）は、トレンド転換の初期シグナルとして利用する。ただし、遅行性に注意が必要。
- 三本のMAのパーフェクトオーダーは、強いトレンドの継続を確認し、順張り取引に専念するための重要なサインとなる。
- グランビルの法則を理解し、特にトレンド中の押し目買い・戻り売りのタイミングを正確に捉える。
- ダマシを回避するため、長期足のトレンド（MTF分析）や、オシレーター系指標（RSI、MACD）と必ず組み合わせて利用し、シグナルの信頼性を高める。
LION FXのチャートでこれらのMAの使い方をマスターし、日々の検証（バックテスト）を通じてご自身の得意なMA設定と時間足を見つけることで、相場を感情的ではなく、論理的に分析し、安定的なトレード成績を目指すことができます。まずは20SMAと75SMAの組み合わせからLION FXのデモ口座で試してみることをおすすめします。
よくある質問（FAQ）
Q1. LION FXで移動平均線を使った取引を始める場合、推奨される時間足はありますか？
- 理由： 1分足や5分足などの短期足はノイズが多く、MAのクロスが頻繁に発生しダマシが多くなります。一方、1時間足以上であれば、MAのシグナルが比較的信頼性の高いトレンドを示しやすいです。
- 応用： 1時間足のMAでトレンドを確認した後、エントリーのタイミングだけを15分足や5分足で測る（MTF分析）のが理想的です。
Q2. LION FXでSMAとEMAを両方使うべきですか？
- SMA（単純移動平均線）： 長期線として設定し、大局的なトレンドや、多くのトレーダーが意識する「節目」を確認するのに使います。
- EMA（指数平滑移動平均線）： 短期線として設定し、SMAよりも早くトレンドの転換を察知し、エントリータイミングを測るために使います。
- LION FX C2では、異なる期間・種類のMAを複数表示できるため、ぜひ両方設定して検証してみてください。
Q3. ゴールデンクロスやデッドクロスが発生した後、すぐにエントリーすべきですか？
- 確認事項1： クロス発生後のローソク足が、新しいトレンドの方向に沿って確定したか（陽線なら買い、陰線なら売り）。
- 確認事項2： クロスが発生した場所が、長期足のトレンドに沿っているか（MTF分析）。
- 確認事項3： RSIやMACDといったオシレーター指標が、過熱感（買われすぎ/売られすぎ）を示していないか。
Q4. LION FXのスマホアプリで移動平均線の期間設定を変更できますか？
- 操作方法： チャート画面の「テクニカル」設定メニューから、表示されているMAを選択し、期間の数値をタップして変更します。外出先でも、PC版と同じ分析環境を再現できるのがLION FXの強みです。
Q5. 移動平均線が水平になっている時は、どのように取引すべきですか？
- 推奨される対応：
- 取引を見送るか、ポジションを保有しない。
- オシレーター系指標（RSIやストキャスティクス）を併用し、レンジの上限（買われすぎ）で売り、下限（売られすぎ）で買う「逆張り」戦略に切り替える。
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