「口座開設画面で『特定口座』を選ぶ欄があるけれど、どれが正解?」「源泉徴収ありにしておけば本当に安心?」
松井証券で投資を始める際、最初の分かれ道となるのがこの口座選択です。ここで選択を誤ると、将来的に「自分で税金を計算して確定申告をする」という、非常に面倒な作業が発生するだけでなく、知らずに家族の扶養から外れてしまうリスクすらあります。
この記事では、特定口座の仕組みから、あなたのライフスタイルに合わせた正しい選び方、そして後から設定変更する方法までを徹底解説します。
📌 この記事で分かること
- ✅ 特定口座の正体:投資家の代わりに証券会社が税金を計算・納税してくれる仕組み
- ✅ 源泉徴収あり:確定申告不要の「全自動モード」。扶養抜けのリスクもゼロ
- ✅ 源泉徴収なし:利益20万円以下なら節税になるが、「住民税申告」の落とし穴あり
- ✅ 重要設定:「株式数比例配分方式」を選ばないと損をする理由
- ✅ 変更手順:あとからコースを変更するための条件と手続き
🏆 結論:初心者はこれを選べばOK
迷わず「特定口座(源泉徴収あり)」を選択してください。
これを選んでおけば、利益が出ても税金が自動的に差し引かれるため、面倒な確定申告は一切不要です。会社に副業(投資)を知られるリスクもなく、最も安全な選択肢です。
松井証券の口座タイプは3種類!違いを徹底比較
株式投資の利益には、約20.315%の税金がかかります。この税金を「誰が計算し」「誰が納めるか」を決めるのが口座の種類です。 松井証券では、以下の3タイプから1つを選びます。
| 口座の種類 | 年間取引報告書 | 確定申告 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 特定口座 (源泉徴収あり) |
松井証券が作成 | 不要 (自動納税) |
⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 特定口座 (源泉徴収なし) |
松井証券が作成 | 原則必要 (自分で申告) |
⭐⭐ |
| 一般口座 | 自分で作成 | 必要 (計算も自分) |
❌ |
1. 特定口座(源泉徴収あり)のメリット・デメリット
90%以上の個人投資家が選んでいるのがこのタイプです。まさに「ほったらかし」でOKな設定です。
⭕ メリット
- 確定申告が不要:利益が出るたびに税金が引かれるため、年末調整や確定申告の手間がゼロです。
- 扶養から外れない:いくら利益が出ても「源泉分離課税」として完結するため、配偶者控除などの判定基準(合計所得金額)に含まれません。
- 会社にバレない:住民税の支払いも証券会社が行うため、勤務先に通知が行くことがありません。
❌ デメリット
- 資金効率がわずかに落ちる:売却のたびに約20%の税金が即座に引かれるため、再投資に回せる資金が少し減ります。
- 少額利益でも税金が取られる:年間利益が20万円以下の場合、本来なら申告不要で税金を払わなくて済むケースでも、自動的に徴収されてしまいます。
2. 特定口座(源泉徴収なし)の注意点と落とし穴
「源泉徴収なし」は、松井証券が年間の損益計算書(年間取引報告書)までは作ってくれますが、納税手続きは自分で行うタイプです。
メリット:利益20万円以下なら税金ゼロの可能性
会社員(給与所得者)で、給与以外の所得が年間20万円以下であれば、原則として所得税の確定申告は不要です。 「源泉徴収なし」を選んでおけば、利益が20万円以下の年に税金を払わずに済み、手取り額が増えるメリットがあります。
デメリット:住民税の申告は必要
ここが最大の落とし穴です。「20万円以下なら申告不要」なのはあくまで「所得税(国税)」の話です。 住民税(地方税)にはこの非課税ルールがないため、たとえ利益が1万円でも、市区町村役場に行って住民税の申告をする義務があります。 「申告不要だと思って放置していたら脱税状態になっていた」というケースが多いため、初心者は避けるべきです。
3. 一般口座は絶対に選んではいけない
「一般口座」は、特定口座制度が使えない特殊なケース(未公開株など)のための口座です。 これを選ぶと、1年間の全取引履歴を自分で集計し、自分で利益を計算して、自分で申告書を作成しなければなりません。 通常の株式投資や投資信託をする上で、これを選ぶメリットは皆無です。
【超重要】配当金受取方法もセットで確認!
「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでも、もう一つ重要な設定を忘れると、確定申告が必要になってしまいます。 それが「配当金受取方法」です。
必ず「株式数比例配分方式」を選んで!
松井証券の口座開設時や設定画面で、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」(証券口座で受け取る方式)にしてください。
これ以外の方法(銀行振込など)を選んでしまうと、以下のデメリットが発生します。
- 配当金と株の売却損が自動で相殺(損益通算)されない。
- NISA口座で保有している株の配当金にも税金がかかってしまう。
口座区分を変更する方法とタイミング
「源泉徴収なしで作ってしまったけれど、やっぱりありに変更したい」という場合の手順を解説します。
変更の条件
特定口座の区分変更は、「その年の最初の売却(または配当受取)」が発生する前までに行う必要があります。 一度でも取引をして利益や損失が確定してしまうと、その年は変更できず、翌年からの適用となります。
変更の手順(松井証券の場合)
- 松井証券顧客サポートへ連絡:
ネット上の操作だけでは完結せず、書類の取り寄せが必要です。 - 「特定口座源泉徴収選択届出書」を記入・返送:
送られてきた書類に記入し、本人確認書類などを添えて返送します。 - 完了通知を確認:
手続き完了後、お客様サイトの登録情報が更新されます。
「払いすぎた税金」はいつ戻ってくる?還付の仕組み
「源泉徴収あり」を選んでいると、取引のたびに税金が引かれますが、後から損失が出た場合には「払いすぎた税金」が戻ってきます(還付)。 松井証券では、この還付のタイミングが「株の売買」と「配当金」で異なるため、覚えておくと安心です。
💰 パターン1:株の売買で損をした場合
還付タイミング:翌営業日(都度還付)
例えば、1月に利益が出て税金を払ったあと、2月に損失を出したとします。
この場合、年末まで待つ必要はありません。損失が確定した翌営業日には、過去に払った税金から計算上の還付分が口座に戻ってきます。
💰 パターン2:配当金の税金を取り戻す場合
還付タイミング:翌年の1月初旬(年1回)
「株の売買では年間トータルで負けたけれど、配当金は受け取った(税金が引かれている)」という場合、この2つを相殺して税金を取り戻すことができます。
ただし、この計算は1年分をまとめて行うため、還付金が入金されるのは翌年の年明け(1月上旬)になります。忘れた頃に戻ってくるボーナスのような感覚です。
【ケーススタディ】「源泉徴収なし」で損をした失敗例
「少しでも手取りを増やしたい」という軽い気持ちで『源泉徴収なし』を選んでしまった結果、かえって損をしてしまうケースが後を絶ちません。 よくある失敗事例を見てみましょう。
🙅♀️ ケース:専業主婦Aさんの場合
- 状況:パート収入なし。株で年間30万円の利益が出た。
- Aさんの勘違い:「基礎控除48万円以下だから、確定申告しなくていいし税金も0円でラッキー!」
💣 実際の結末
所得税は0円で済みましたが、「住民税の申告」を忘れていたため、役所から指摘を受けました。
慌てて住民税の申告をしたところ、夫の会社の健康保険組合によっては「収入」とみなされ、扶養から外れるリスクが発生。さらに、翌年の国民健康保険料や住民税が発生し、節税したつもりだった数万円以上の出費になってしまいました。
教訓:「源泉徴収あり」にしておけば、利益がいくら出ても「申告不要」を選択できるため、保険料や扶養には一切影響しませんでした。目先の利益より、制度の安全性を優先しましょう。
まとめ:初心者は「源泉徴収あり」+「比例配分方式」
税金の制度は複雑ですが、以下の「黄金設定」にしておけば間違いありません。
- 口座の種類:特定口座(源泉徴収あり)
→ 確定申告不要。扶養等の心配なし。 - 配当金の受取:株式数比例配分方式
→ 損益通算が自動。NISA配当も非課税。
これから口座開設する方は、この2点だけを確認して申し込みを進めてください。すでに口座をお持ちの方も、お客様サイトの「口座管理」メニューから現在の設定を確認してみましょう。


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