FX自動売買にはいくつかのタイプがあり、それぞれ仕組みや使い方が大きく異なります。特に「EA(エキスパートアドバイザー)」「システムトレード(シストレ)」「コピートレード」はよく比較される代表的な3種類です。
本記事では、それぞれの特徴・メリット・デメリットをわかりやすく解説し、あなたに合った自動売買のスタイルを見つける手助けをします。
自動売買の代表的な3つの種類とは?
FXにおける自動売買は、以下の3つに大別されます。
- EA(エキスパートアドバイザー):自分でMT4などに設定して運用するタイプ
- システムトレード(シストレ):証券会社やサービス提供者が用意したロジックを選ぶタイプ
- コピートレード:実際のトレーダーの取引をコピーする仕組み
それぞれに運用の自由度・難易度・利益期待・コストなど異なる特性があります。
EA(エキスパートアドバイザー)とは?
EA(Expert Advisor)とは、MetaTrader4(MT4)やMT5といった取引プラットフォームで動作するプログラム型の自動売買ツールです。
特徴
- 完全自動化された売買ロジック
- ロジックは自由に選んだり、自作したりできる
- VPS(仮想専用サーバー)を利用して24時間稼働も可能
メリット
- 高い自由度:自分に合ったEAを探せる・作れる
- 裁量不要:一度設定すれば売買は全自動
- コスト効率:EA自体は買い切りや無料もある
デメリット
- MT4の知識やPCスキルがある程度必要
- VPSの運用コストがかかる場合あり
- 過去の成績が未来を保証するとは限らない
こんな人におすすめ
タイプ | おすすめ理由 |
---|---|
中級者以上 | MT4などの操作に慣れている人には最適 |
戦略を細かく制御したい人 | ロジックのカスタマイズ・検証が可能 |
コストを抑えたい人 | EAの使い回しができ、月額費用が少ない |
システムトレード(シストレ)とは?
システムトレード(シストレ)とは、証券会社や自動売買サービス提供会社が用意した売買ロジックを選択し、それに従って自動で取引を行う手法です。
投資家はプログラムを自作することなく、あらかじめ公開されている戦略(ロジック)を選び、資金を預けて運用を任せます。
特徴
- ロジックは公開されていて選択式
- バックテスト成績やリスク指標も確認可能
- PC不要・クラウド上で完結するサービスが多い
メリット
- 知識ゼロでも始めやすい:複雑な設定は不要
- 自分に合ったロジックを選べる
- プロの設計した戦略が多数ある
デメリット
- ロジックの中身が「ブラックボックス」な場合もある
- 成績が下がるロジックの乗り換え判断が難しい
- 利用手数料がかかることがある
こんな人におすすめ
タイプ | おすすめ理由 |
---|---|
初心者 | 操作が簡単で、学習コストが低い |
忙しい会社員 | 自動運用なので、日中は放置でOK |
失敗したくない人 | 多数のロジックからバックテストで比較できる |
コピートレードとは?
コピートレードは、実際に取引を行っているトレーダーの売買を、リアルタイムでそのままコピーする自動売買のスタイルです。
ユーザーは、好成績のトレーダーを選んでフォローするだけで、同じタイミング・同じ内容の取引が自動で実行されます。
特徴
- トレーダーを選ぶだけで簡単に始められる
- 海外業者が提供するプラットフォームが多い(例:ZuluTrade、Myfxbook AutoTradeなど)
メリット
- プロのトレーダーに任せられる
- 成績はリアル口座ベースの「実績」なので信頼性が高い
- シグナルが豊富で分散投資しやすい
デメリット
- トレーダーが損を出すとそのまま損失になる
- 海外業者が多いため、信頼性やサポートに注意が必要
- 取引コストや手数料が割高な場合がある
こんな人におすすめ
タイプ | おすすめ理由 |
---|---|
初心者 | プロの取引を真似するだけなので簡単 |
手間をかけたくない人 | 運用・ロジック選びがシンプル |
分散投資をしたい人 | 複数トレーダーの成績を組み合わせ可能 |
【比較表】EA・シストレ・コピートレードの違い
比較項目 | EA | シストレ | コピートレード |
---|---|---|---|
運用プラットフォーム | MT4/MT5 | 証券会社の専用サイト | 専用コピートレードサービス |
導入の難易度 | 高い(中〜上級者向け) | 低い(初心者向け) | 非常に低い(超初心者でもOK) |
戦略の自由度 | 高い(自作可能) | 中(選択式) | 低い(フォロー式) |
実績の透明性 | バックテスト次第 | サービス提供元による | リアル取引の実績を公開 |
リスク管理 | 自己責任・裁量あり | 選んだロジックの特性次第 | トレーダー依存 |
コスト | EA購入代金+VPS費 | 月額利用料 or 成績報酬 | 成功報酬 or 口座スプレッド |
目的別|自動売買の選び方
ここまでEA・システムトレード(シストレ)・コピートレードの仕組みと特徴を見てきました。では、実際にどのタイプを選べばよいのでしょうか?目的別におすすめの選び方を解説します。
【ケース1】完全自動で運用したい(ほったらかし型)
- おすすめタイプ:シストレ or コピートレード
- 理由:初期設定だけで自動運用が可能。忙しい人でもOK。
【ケース2】自分で戦略を作って試したい
- おすすめタイプ:EA
- 理由:プログラムを自作したり、設定をカスタマイズできる。中上級者向き。
【ケース3】損失を抑えつつ運用したい
- おすすめタイプ:シストレ
- 理由:バックテストやリスク指標を見ながら戦略を選べる。分散投資も可能。
【ケース4】誰かの成功トレードをそのまま真似したい
- おすすめタイプ:コピートレード
- 理由:実績あるトレーダーに任せられる。簡単に複数運用も。
まとめ|自分に合った自動売買を選ぼう
FX自動売買は、タイプによって特徴・使い勝手・コスト・リスクが大きく異なります。
自分の知識レベル・目的・ライフスタイルに合った方法を選ぶことで、より安定的に、そしてストレスなく資産運用が可能になります。
迷った場合は、まず「システムトレード」の無料デモから試すのがおすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q1. EAとシストレ、どちらが初心者向けですか?
Q2. コピートレードは安全ですか?
Q3. 複数の自動売買を同時に使ってもいい?
Q4. EAの購入はどこでできますか?
MQL5マーケット
やベンダーサイト、SNSなどで販売・配布されています。信頼できるソースから入手しましょう。Q5. シストレで失敗しないコツは?
Q6. コピートレードは途中で停止できますか?
いつでも停止・再開
が可能です。資金が拘束されるタイプもあるため、事前に確認しましょう。
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